年4回の議会で、議員は市政全般に対する提言をする機会「一般質問」を頂いておりますが、その1つとして「幼稚園の延長保育料の補助」を訴えました。
待機児童が0(ゼロ)になっておらず、保育園に入れるかどうか戦々恐々とされている保護者の方もいらっしゃる中「保育園整備が優先では!?」という声も聞こえてきそうですが、流山市の保育園整備については10年で3倍くらい増えており、市の並々でない努力を私は評価しておりますが、一歩先の提言を行っております。
(参考):保育園数はうなぎのぼり(噂によると市のコンビニより多い!?)
しかしながら市の回答は下記。残念ながら「まだ遠い」という印象です。
〇現在待機児童のほとんどは0歳児~2歳児であり、3歳以上児における保育所定員数は空きがある。保育が必要な児童は保育所を利用していただきたい。
〇幼稚園の利用者は「保育の必要性のない」児童であり、市内の幼稚園の開園時間は概ね午前9時~午後2時くらいがほとんど。正規の開園時間を超えての保育を希望する場合は、各園で独自に行っている「預かり保育」を利用することになるが、市園での預かり保育は時間帯・実施曜日等内容も様々であり、特に長期の夏休みにおいては、お盆期間中開園している園はないし、利用料も幼稚園が独自に設定をしている状況である。預かり保育については幼稚園は私学助成を受け事業を実施しているので、公費を投入するならば市内幼稚園で統一した基準を作り事業を実施する必要があるが課題も多い。
〇現在多く発生している1~2歳の待機児童を解消するためには、幼稚園が認定こども園へ移行することで、3歳未満児の受け皿が増えることが期待される。市内で認定こども園に移行している幼稚園がないことから、今後説明会を開催するなどし移行を勧めて行きたい。
私は(流山市では決して少なくない)幼稚園に通わせている親御さんからも
「今後の教育費などを考えれば働きたい」
「子どもが小さいうちに仕事に慣れて小学生になる頃にはもっと労働を増やしたい」
と考えている声を伺ってきました。
また、ヒアリングをする中で
お連れ合い様の出張に合わせて職場を辞めざるを得なくなった方や、
妊娠症状がひどいにも関わらず職場の理解が得られず一旦会社を辞めざるを得なかった方、
子育てと仕事の両立が難しい中で泣く泣く離職をされたという方、
お子様の個性に鑑みて小さいうちは自分で看ようと決心した方など、
自分やお子さんの希望が叶わずに悪戦苦闘されている方々の声も伺ってきました。
さらに流山市でボランティア活動をしているが、補助が無いため延長保育で身銭を切っている話も伺いました。
「働きたいなら保育園へ」
単純な数合わせとして考えれば「ごもっとも」に聞こえるこのフレーズですが
「母(父)になるなら、流山市。」を標榜するなら、子どもの利益を最善に「もっと頑張って」とエールを送りたい。
お子さんの個性やご家庭の状況(理解)も、職場の理解の状況も様々ですから、頑張って働こうと保育園に転園しても、想定外のことが発生することも沢山あると思いますし、何より保護者の労働で環境を変えなければならない(保育園への転園)のは子どもにとって負担だからです。
そもそも国は、親の就労状況に寄らずに選択できる保育環境として「認定こども園」を推奨してきました。流山市も各幼稚園に認定こども園への移行を求めてきましたが、流山市では実績は上がっていません(※来年度、保育園➡認定こども園は1園誕生する予定です。 2010.10.1 広報ながれやま より)。
理由は下記で、幼稚園側の負担が大きいからです。
(1)給食設備等を用意しなければならず設備投資負担が大きいこと
(2)保育園並みに長時間開園させておかなければならない(そのための人件費を賄わなければならない)
説明会を開催したところで自主的な移行は期待できるのでしょうか??
流山市は児童が増えており幼稚園の定員数も割れていない中で、幼稚園がその選択するとは思えません。
そもそも、認定こども園の問題点はこんな話も伺います「こちら」。
幼稚園側も協力しやすい流山市独自の基準を作って延長保育料を補助することによって、多様なご家庭の子育てニーズを尊重しながら、無理のないペースで就労をサポートできる環境を用意出来る方が良いのではないでしょうか?
上記「働きたいけど働けない」方が潜在的にいることを考えれば、 この方々の需要を満たすまで保育園を作り続けるより、すでに受け皿になっている幼稚園の延長保育の補助を公費で負担した方が流山市の資源を有効利用するという意味でも良いし、潜在的な待機児童の対策としても有効なのではないでしょうか?
実際、他自治体では様々なサービスが考えられています。
「認定こども園への移行願い」一辺倒ではなく、幼稚園側と協議を進め、是非流山市らしい仕組みを作っていただきたい。
〇我孫子市では、1日3時間以上、月12日以上の就労で延長保育料1/2が助成
〇松戸市では1ヶ月あたり56時間以上の労働で、保育園に入所した場合との差額を助成
〇横浜市では、1日4時間以上、月12日以上の労働で月額9000円を上限に利用
元々は、在宅で子育てをされている世帯が大多数の所を、国に先行して保育園整備を進めてきた流山市です。
待機児童0(ゼロ)を目指して、まだまだ保育園整備に力を入れていくというのは理解出来ますが、中部の保育園児率が約7割にも達しそうなど、そろそろ天井も見えてくる頃かと思います。
今のうちから多様な待機児童対策として研究してほしい!!
いずれにせよ私も引き続き研究し、提言していきます!!
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