平成28年第2回定例会 一般質問 ①街の人材育成の源である地域子育て支援事業について


平成28年第2回定例会(6月)では、1つ目に「街の人材育成の源である地域子育て支援事業について」について質問と提言を行いました。正式な議事録が出来次第、リンクを貼らせていただきます。

このテーマは継続的に質問していきたいので、議事録が出来次第サマリーでまとめます。

また録画映像は「こちら」です。選択リストでこのように選択してください。まだ動画が分割されていないので頭出しは、2:38:40付近です。
WS000024

通告書は下記。

通告1「街の人材育成の源である地域子育て支援事業について」

(1)流山市は子育て世代の転入が急増しており、慣れない土地で、不安で孤独な子育てに悩まれている保護者も多い。特に初めての出産は、人が育てられる側から「育てる側」となる激変期であり、母親の体調や、子どもの育ちへのサポート、地域とのつながりをつくる政策があることが大きな支えとなる。また困難を感じた時に適切な学習機会を行政が提供することは、将来、本市を支える人材の育成という視点から重要な取り組みであり、街の活性化にもつながる。市政経営の観点から考えても投資対効果の高い事業だと思うが、特に地域に拠点がある子育て支援事業に関し、以下の点から見解を問う、です。

ア. 地域子育て支援センターなど地域に拠点がある子育て支援事業のそれぞれの役割をどのように考えているか。またその役割が達成できているかをどのように確認、評価をしているか、お答えください。

以下は、質問全文です。


まずこの問いに関して、補足説明をさせてください。
まず、改善すべき状況を共有します。資料①をご覧ください。これは平成27年第3回定例会の時に、共有させていただいた資料ですが、慣れない育児に奮闘している母親の状況です。
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特に初めての子育て。
びっくりするぐらい小さな赤ちゃんを目の前にして、常に心配し、ゆっくり眠れない、ゆっくりご飯も食べられない、ゆっくりトイレにも行けない。人間として必要最低限の生理的欲求も満たされない上、子どもの安全や発達も、家事も、ほぼ全ての責任を負わなくてはならない状況になります。

24時間体制の長時間労働、社会との断絶、パートナーの無理解、先が見えないトンネル(将来不安)、こういった精神状態の中で、相談先・頼り先が無かったら、「子どもの虐待」が隣り合わせにある、ということをご紹介させていただきました。

私達の世代は、上京組が多く実家が遠いため、頼り先がない方も多いです。核家族化、地域の希薄化のなかで、特に1人目の子育ては、育てられる側から育てる側への激変期、良質な寄り添いが求められます。

ではどんな役割が求められるのか、資料②をご覧ください。厚生労働省の資料から拠点のある子育て支援の目指すべき姿をまとめたものです。

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親子と地域を結びつける“架け橋”。具体的にはこの4つ役割があるそうです。
①気兼ねなく立ち寄れること。
子育ての悩みを相談するというのは、家庭の内部をひけらかすようで、ただでさえ話にくいですから、気兼ねない場という環境が必要ですね。そして、
②良質な情報提供をしてもらえること
体重が増えないんだ、子どもが寝ない、ことばの発達が遅い、に対し適切な情報提供をしてもらえる
そして、
③親子の交流を促進する機能
子育てには答えがありませんから、一緒に悩み寄り添っていけるお友達ができるといいですよね、それを促すものです。
そして、
④地域とのつながりの創出
子どもは地域社会で育っていきますから、地域の情報をもらったり、多世代の方々との交流があった方がいいと、この4つの役割があるそうです。

転入人口が増えていますから、土地感も無い人も多いでしょう。
特に初めての子育て、安心して子育てを行える基盤が出来る上、地域とのつながりができる。
この定義を見る限り素晴らしい事業だと感じます。

では次に、この事業が単に「子育て支援」にとどまらず、将来、本市を支える人材育成の取組だと分かるデータを共有したいと思います。

資料③をご覧ください。
これは「NPO法人 子育てひろば全国連絡協議会」、「地域子育て支援拠点事業に関するアンケート調査2015」で、全国240団体にお願いし、1団体あたり10人、子育て支援拠点を利用している母親1175人からの回答をまとめたものです。約7割強が「アウェイ育児」、つまり、自分の育った市町村以外で子育てをしている、つまり、土地感が無い、知り合いが無い方が、実に子育て広場を利用されているのだそうです。
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資料④をご覧ください。
子育て支援拠点の利用前後の、アウェイ育児(自分が育った以外の市町村で子育てをやっているの)母親の心境変化を集計したもので、不安な気持ちから安心して地域人材になっていく過程が読み取れます。
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1.子育てしている親と知り合えた90.6% : 同じ立場の方にしりあえた
2.子育ての悩みや不安を話せる人ができた73.3%

3.子どもがかわいいと思う時が増えた 52.2%:余裕が生まれて
4.拠点以外でも一緒に過ごす親子が増えた 50.2%:知り合いから仲間ができます。
5.他の親子の力になりたいと思うようになった 47.8%:余何かしてもらったら何かしてあげたくなるんですよね。
特筆すべきは、6,7,8の3項目です。私が街の人材になると申している根拠はこの項目です。
6.近所づきあいの必要性を感じられるようになった
7.この地域の一員であると感じられるようになった
8.地域に役立つ活動が出来ると思えるようになった

という方々が3割もいるんです。拠点が無かったらこうなっていないわけですよね。
まさに、つながりを作って「アウェイ」を「ホーム」に変える事業だと思います
自治会の高齢化、地域人材の発掘や育成は、流山市でも課題になっていますが、子育ての環境整備を行いながら地域への入り口となる可能性が高いこの事業は非常に効率が良い。

最初のお子さんが産まれる時に流山市に転入される方も多いですから、この段階でリーチ出来ると非常に効率的。
大変な時こそ、つながりのチャンス、
これは街、活性化のエンジンになると思います。

では、この素晴らしい機能を持つ事業について、流山市ではどのような取組があるかを、確認してみました。資料⑤をご覧ください。3種類ございます。

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1つは公民館で行われている「ひろば型」。これは備品程度の予算しかついておらず、評価するのも大変心苦しいのですが、公共の場所を利用しているということであげました。
2つめに、保育園14か所等に併設されている地域子育て支援センターで、経費7472万円ついており、来場者は年間述べ5万人程度。利用者の内訳、アンケートなどはホームページなどからは見つけられませんでした。
3つめは、児童館の幼児教室です。経費は1億751万円。指定管理者のみ満足度調査が実施されておりましたが、未就学が対象の取組と、小学生以上の取組の区別がつかず、どのような評価をしているのか読み取れませんでした。

そこで、流山市の見解を伺います。先に申し上げました通り、人材育成のエンジンですから、実態把握とあるべき姿の設定、評価と改善の仕組みが重要だと思います。ここを確認したいです。

伺います。
地域子育て支援センターなど地域に拠点がある子育て支援事業のそれぞれの役割をどのように考えているか。またその役割が達成できているかをどのように確認、評価をしているか、お答えください。
以上、1回目の質問を終わります。

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