民間学童を誘発する助成を考えるべきではなかったか・・・

学童については昨年度から相当な時間を割いて訴えてきました。
「量・質、共に確保してほしい、ガンガンガンガーン!」と!市が耳をふさぎたくなる位(ごめんなさい)、学童以外含めて子どもの声を代弁しようとしてきました。

「近藤議員、少しずつ進めましょう・・」と先輩議員にすら注意されることがあるのですが、待っていられない事情もあります。

流山市はここ10年間で、在宅で子育てをされていた方々が割合的に多い状況から、共働き世帯が急増、つまり人口構成の急激変化から行政ニーズも急激に変化しているため、これまでには無い行政サービスの整備が求められているからです。

何より、子どもの成長は1年1年が大切なので待てないのです(ごめんなさい)。

さて、本題。学童について流山市は頑張ってくれていますが、悶々としている私もいます。。

今回は「民間学童の誘発策(助成)を考えて欲しかった・・」という主張を共有したいと思います。この提言は平成28年12月議会で行い玉砕。玉砕した以上、市民の皆様に一度お返ししようとおもいます。持論もあるため少し長いですがお付き合い頂けると嬉しいです。

学童については、ボランティアから発生した歴史があるため、ある自治体では保護者で運営している所もありますし、民間に委託している自治体もあるという、、、自治体毎に運営が異なっています。よって統一的な質担保のためのガイドラインがつくりにくい状況など、全国的に課題もあると感じています。

ボランティア運営にも委託にも「いい面・悪い面」双方あると思いますが、流山市の場合は平成24年度から指定管理者化(実質委託)しています

流山市の学童の開設時間については原則、授業終了後から18時までとなっていますが、延長保育が可能です(各指定管理の自主事業なので、延長料金等、運営はバラバラですが最大21時まで対応可能な所もあります)。

また学童の量が不足していたこともあり、流山小学校、小山小学校で増設、今年度4月に開園しました。今後は南流山小学校、おおたかの森小学校の増設整備が行われます。おおたかの森小学校については、最高定員400人規模の整備が行われるという・・・ものすごい規模の量が整備されており、流山市では小学校1~3年生と障がいを抱えたお子様については「絶対に待機児童を出さない」と意気込みも感じています。

また質の確保については、私も求めてきた「現ガイドラインにおける40人単位での保育が(児童急増の中にあっても)しっかり遂行されるような施設整備の工夫」についても実現されます。

本当にありがたいと思います。
国のガイドラインが薄い無い中で、流山市は相対的に頑張っていると思います。
しかし、ありがたいと思う一方で、どうしても悶々とする私がいます。。

やっぱり民間学童を誘発する助成を考えるべきではないか・・

「民間学童の誘発」は平成28年第4回定例会(12月議会)で訴えましたがダメでした。理由は、県の補助要件に合わないから。また、児童急増を見据えて「公で用意しなければ追いつかない、待機児童は出したくない、その責任を果たしたい」があると思います。後者の市の考えは、一定の評価は出来ます。

しかしライフスタイルもニーズも多様な中、国の粗々のガイドラインでしか品質を規定できない公設の学童では不都合なこともございます。

小学校低学年のお子様の状況を想像して下さい。
保育園からの生活とは変わって、長時間机に座って授業を聞かなかければならない状況を。日本のスタイルは、集団としての活動に重きを置かれ(その中で社会性を育む)という前提の教育スタイルですから、放課後は逆に自由な時間として、自由にゆったりと過ごせる(時には寝っ転がれるような)生活環境と適切な大人の寄り添いが重要です。

子どもが自由で開放的な気持ちになると、走ってぶつかったり、お友達同士でのトラブルも発生しがちです。統制の中では押し殺していた感情が解放され衝突もするでしょうから、学童施設はその状況を踏まえた施設整備が求められますが、大規模になればなるほど動線設計も難しくなりませんかね?
人数が多くなれば自由より管理色が強くなりませんかね?40人単位の2人の指導員配置という所でどこまで個別対応ができるんでしょうか?

また、こんな場合はどうでしょう。
下の子に保育園児がいる場合、保育園との「はしご」は距離的に負担という声も伺っています。
駅に18時半に就いたとしても保育園で下の子をピックアップ、下の子も甘えてグズグズするのをあやしながら学童にやっと着くのが19時過ぎ。。
労働時間が相対的に長いご家庭ほどキツイ状況になります。毎日親だって子どもだって大変じゃないですかね!?うちは大変でした。
(※17時にお迎えにいけるご家庭と毎日19時のお迎えがやっとのご家庭では事情が異なると思いますが・・)

学童を出る時は原則保護者が迎えに行かなければならないので、習い事がある時は家から通わせることになります。小学生低学年の子どもを家に1人で置いておく状況は心配になりませんか?私は諦めたこともありました。

また、おやつはスナックが基本です(指定管理者毎に違う場合もあります)

宿題をする時間はありますが、原則、親が責任を持ちます。
仕事を終えてヘトヘトな所で、家事も待っている中、責任持ちたくても持てなくないですか?
皆様、子どもの話を聞く時間はありますか?

学童によっては1年~3年生までが大人数のためか、寝転んだり出来ない環境の中で、結構な疲労で帰って来るお子さんもいると伺っています、ちなみにうちはそうでした。
(体力のある子、環境に順応できる子もいて、全然平気!という子どもさんも勿論いらっしゃいます、誤解の無いようにm(_ _)m)

流山市の利用率はまだ算出されていませんが、全国的な利用率は2割程度と言われています。共働き世代が増えている中で、この低利用率ですから、ニーズが無いのではなく行きたい場所になっているかという評価を行えていない可能性があると私は考えています。

民間学童では、基準に縛られることなく(幸いにも良い方向で)様々な工夫も産まれています

まず40人定員⇒指導員2人に拘っておらず、民間学童のありたい姿を実現するために人員を配置します(これは大きい)。

保育園とのハシゴについては(駅前等含めた)立地によってはしやすい場合もございますし、

(勿論追加料金ですが・・)習い事を提供している学童もございますし、外出など個別に対応してくれる学童もございます。

おやつは手作りだったり、材料に凝ったものだったり、子どもの成長を考えたものを用意する学童もありますし、宿題も見てくれることもありますし、その子の育ちに応じた丁寧な対応をしてくれる場合もあります。(勿論、その学童理念に沿ったものでないと出来ない場合もあります)

また地域交流も産まれていたり、日常的に地元シニアの方が将棋に付き合ってくれたり、勉強をみてくれたりなどが産まれている学童もあります。

心苦しいですが、月額料金の比較について共有します

月額料金の概念を比較するとこんな感じです。
公共の学童は、児童一人当たり約2万円弱の税金補てんがある一方、民間には0円です。

運営費については、指定管理者への年間委託料約2憶1千万円を利用児童数1227人で割って月額を算出しました。

施設費については、公共の学童は、ほぼほぼ賃貸ではないので、1人あたり1.57㎡、坪単価1万円として考えると(児童1人あたり4750円/月相当として算出しました)総額では約2万円弱の税金補てんがあると考えることができます。運営費は平成28年決算の平均額です。

あるいは、例えば3600万円をかけて40人✖3単位を整備、20年減価償却として考えると、児童1人あたり15,000円/月ですから、総額では約3万円弱の税金補てんがあるとみることもできます。

一方で、民間への補てんは当然0円で、全て保護者が負担していることになります。
※民間費用の内訳について、正確な金額を存じているわけではございませんので推定値です。施設費は人数比を踏まえて公設の約1.5倍程度としました。

流山市だけでは無いかもしれませんが、民間学童を選択すると、ドーンと高額になってしまう。。。0か1かの選択を強いていませんかね?

施設費も運営費もすべて保護者から賄っている民間学童事業者は、保護者から高額な月謝を頂いている一方で、実は非常に厳しい経営を強いられていると推測します(実際学童は経営が非常に難しいと言われています)。これからは国も学童支援員に対する給与アップも考えていく方向でしょうから、公共の学童が頑張れば頑張るほど、民業を圧迫しかねないジレンマも感じております。

「民間は民間で頑張ってよ」では済まされない現実もあるんじゃないですかね?

指定管理者制度をもう少し工夫するという手もあるのかも。。

勿論、流山市は指定管理者制度で事業者選定をしておりますから、現在の指定管理事業者も創意工夫できる実力のある方々も沢山いることは私は存じておりますが、現在の学童のガイドラインが創意工夫を阻害しかねない側面もあります。よって、よりよい指定管理者の要件を作って創意工夫を誘発する、あるいは現在の民間学童事業者が手を上げやすくするという方法もあるかもしれません

要は、子どもの成長に寄り添った質の高い居場所になるように、もう少し工夫をしてほしいのです。

なにより、民間を誘発することによって、今後どのくらい増えるか分からない需要に対して備えながら、多様なニーズに即した放課後の居場所を作ることができるはず。

そのために、そんなに多くない民間学童の資源も調査して状況を整理した上で、もう少し柔軟に流山市の戦略を考えた方が無駄が無いと思うのですが、行政はそういう文化は無いのか、検討のリソースが足りないのか分かりませんが、本件については取り合ってくれません。。。

勿論、私自身もっともっと調査・研究も必要でしょうし、議員経験が浅いからか非常識な提言をしているのかもしれませんが、かなり悶々としている私がいます。

皆様はどうお考えになりますでしょうか?

1 個のコメント

  • はじめてコメントします。柏市の、大規模学童保育で指導員をしてる大畔在住の、流山市民です。コメント非公開に、してほしいですが。大規模学童は、よくないです。私は、もと、親運営の自主学童保育にいました。公設化しましたが、自主学童保育は温かくてよかったですよ。40名くらいの公設の指導員も経験しましたが、そこも、とても、良い保育してました。大きくなると、一人一人の子どものケアもできないし保護者のこともわからないし、全く違います。40名こどにわけるならちゃんと、担任制にして、指導員が変わらないようにしないと、細かいケアもできないです。学童保育の指導員も、やはり専門性のある仕事で、いきなり誰でもできる仕事ではありません。しかも、柏市は13名に一人の指導員配置。40人にふたりでは、きめ細やかな指導ができないと思います。家庭の事情も複雑な子どもも学童保育には多いのでトラブル多発の大規模ルームも多いです。民間学童を誘発して、小分けにすることにはとても賛成です。

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