6月23日(火)から4日間、議会での一般質問がございます。
一般質問というのは、議員が流山行政において、市民のニーズと合っていないと思うところについて、指摘、提案する公の機会。プレゼン時間が 40分くらいあるようなもの、と考えていただければと思います。
議会中は、一般質問や、他の議案、陳情、意見書など、一通り目を通さなければいけなかったり、非常に目まぐるしいです。
毎日が新鮮で、沢山発信したいことがあるのですが、ちょっと追いつきません。これも10分くらいしか費やせない(汗)。
ので、パチンコに関する質問だけ掲載しますね。
昨日は、小田桐議員、本日は藤井議員、斎藤議員が本問題について取り上げてくださいます。
以下、簡単なまとめ(正式なものではございませんのでご了承ください)
(1)「母になるなら、流山市。」を標榜する市政で子育て環境の充実を目指し、そのことを発信することで全国から注目される街に発展してきた。しかし、現在流山おおたかの森駅周辺にパチンコ店が出来ることになれば、当初から目指してきたまちの姿との乖離は発生しないか。市当局の考えと今後の対策について問う。
ア 新市街地センター地区の地区計画と市当局の目指してきた姿に乖離は無かったのか。
(ご答弁)乖離はあった。
イ 武蔵野市、三鷹市などで実績がある、特別用途地区やまちづくり条例等の制度をうまく活用している事例を流山市でも検討してみてはどうか。
(ご答弁)第2、第3の施設が建設されないよう、流山市は地区計画で対応していこうと思う。地域住民の声を伝え、それを業者にも協力いただけるよう、行政として全力を尽くす。
※ありたい姿を実現するための方法として、色々な事例や手段を知っていた方が良い。後日、流政会で三鷹市・武蔵野市に会派視察に行くため、その資料を提出する旨、ご提案させていただきました。ウ 中長期的な景観・環境維持の仕組みについて現状を問う。
(ご答弁)流山市は全域景観重点地域。景観条例の枠組みで、しっかり対応する。改築や修繕時でも指導できるような組になっている。流山おおたかの森にふさわしい景観として、しっかり指導していく。
エ 市が目指す良質な街づくりを推進するには、地権者との連携も重要と考える。土地開発に対して必ずしも専門家ではない地権者が中長期的に不利益を被ることが無いよう駅前センター地区まちづくり推進事業のような適切な支援が必要だと考えるがどうか。
(ご答弁)流山おおたかの森の市民団体、地域住民、行政、自治会、管理組合、と連携して街づくりをしていきたい。
以下、私の原稿になります。議会というのは言論の府なので、すべて言葉にする必要があるんです。
ちょっと冗長かもしれませんが、ご一読いただけますと嬉しいです。
流政会の近藤みほでございます。「母になるなら、流山市。」を自ら体現したいと考えている2児の母でございます。初めての一般質問になります、よろしくお願いいたします。
まず、質問1の「流山おおたかの森駅周辺の街づくりについて」
(1)「母になるなら、流山市。」を標榜する市政で子育て環境の充実を目指し、そのことを発信することで全国から注目される街に発展してきた。しかし、現在流山おおたかの森駅周辺にパチンコ店が出来ることになれば、当初から目指してきたまちの姿との乖離は発生しないか。市当局の考えと今後の対策について問う、です。まず、ア. 新市街地センター地区の地区計画と市当局の目指してきた姿に乖離は無かったのか。
です。(補助資料1)をご覧ください。
まずはありたい姿について、確認します。
これは平成17年度に流山市で作成された、都市マスタープランからの抜粋です。
都市マスタープランは、流山市総合計画をはじめとする各種計画と整合性を保ちながら、官民共同で作成された、流山市の将来像を記しています。左の図は、都市マスタープランの位置づけです。下段には(ありたい姿)を目指して、都市計画規制(地区計画など)による街づくりを実施することが明記されています。
右はおおたかの森駅中心の将来像、
・ 賑わいと活気にあふれる魅力ある商業地づくり
・ 個性を十分に発揮し、終日家族で楽しめる商店街づくりを推進
・ 次代に合った新しい商店街の誘導・育成
・ 業務機能の集積と居住機能を兼ね備えた、新たな職場の創出
が記され、周辺の自然と共存を大切にしながらも都市的な機能を備えた、文化的で良質な職・住・游環境の実現をありたい姿として記されています。
(補助資料1)は以上です。2010年くらいからだと思いますが、「都心から一番近い森のまち」「母になるなら、流山市。」という素敵なキャッチコピーを発信されています。ここ数年間で流山に転入してきた方々のマンション購入時のパンフレットを拝見させてもらったところ、緑と子育て、この2つは、どのマンション広告も全面に出ておりました。多自治体から転入してきた友人達は「こんな素敵で品のいい、緑が多い場所で子育てができるなんて」、あるいは「通勤がちょっと大変だけど、子ども安心して預けられる地域ってありがたい、子育てにやさしい街と言ってくれて嬉しい」そんな思いで流山市を選んだ方が私の周りには多いのです。効果的なプロモーションでブランド力を高めてきたと思いますし、そのイメージに誇りを持った市民が自ら地域活動を起こすという嬉しい(相乗効果)効果も生まれてきていると思います。
この姿は、都市マスタープランで描かれた夢とはあまり乖離がないように思えます。今回調査のいっかんとして、総合計画、実施計画、事業マネージメントシートなどを拝見させていただきましたが、あるべき姿を目指して様々な工夫をされていることも読み取れました。ただ、駅前の一等地でのパチンコ店出店については、非常に残念。先日住民からも要望書が上がったと思いますが、「良質な子育て環境を標榜する街の一等地にそぐわない、行政の見解を知りたい、裏切られた」という声がとても多いのです。
(補助資料②)をご覧ください。
これは、流山、都市計画 新市街地センター地区の地区計画ですが、ぱちんこ店の建設予定地である商業・業務地域B、図の○印、には風俗店を制限する記載はございません(実際、制限しているところもございます。図の横線のある○印、沿道市街地地区Bです)、都市マスタープラン、ありたい姿を実施するためには、都市計画制限を行うと、先ほどの資料には記載がございましたが、地区計画で制限されないという事実を見ると、マージャン屋、ぱちんこ屋などの風俗店は建設しても構わないという計画になりますが、認識相違はございませんか、
この地区計画とありたい姿に乖離は無かったのでしょうか、市の見解を教えてください。
(補助資料②)は以上です。次に
イ 武蔵野市、三鷹市などで実績がある、特別用途地区やまちづくり条例等の制度をうまく活用している事例を流山市でも検討してみてはどうか。です。(補助資料③)をご覧ください。
武蔵野市・三鷹市は流山市と同様(人口獲得という視点で考えれば競合になりうる)の郊外都市です。3都市とも都心からのアクセスの良さや、都市的機能を備えつつも自然が豊かであることをうたっています。人口規模も流山市が約17万人、三鷹市は約18万人、武蔵野市は約14万人と比較的近く、(これは一般会計歳入ベースでの)予算規模も流山市が約517億円、三鷹市が約647億円、武蔵野市は約623億円と比較的近いです。(武蔵野市は1人あたりの市税収入をみると比較的裕福な方が多いのかもしれません)。武蔵野市に位置している吉祥寺は、とある民間の調査で「ずっと住みたい街ランキング」でトップになるなど知名度もブランド力も高い街です。ぜひこれらの自治体と流山の取組について、優れている点、劣っている点を分析し、研究していただけると嬉しいです。特別用途地区などの都市計画制限や、街づくり条例との制度をうまく組み合わせて、良質な都市環境を実現しています。
(補助資料③)は以上です。次に
ウ.中長期的な景観・環境維持の仕組みについて現状を問う。です。
神奈川県大和市で、20年前に建設されたパチンコ店の事例なのですが、ネオンを抑え、色味を落とし、威勢のよいBGMが店の外にも漏れ聞こえるといったことのない、街並みと調和した落ちつきのあるデザインで作られ、平成6年度に良例として大和市主催の街づくり賞を受賞し讃えられました。しかしこの建物も20年以上経過する頃には、外壁が原色の色に変わり、ケバケバしい広告旗が立つようになってしまいました。大和市にヒアリングしたところ、建築時に約束したことを長期的に守っていく仕組みがなく変わってしまっている、過去に表彰した建築について、定期的に評価をするような仕組みが必要かもしれないと、課題を感じているようでした。流山市ではいかがですか。最初の建築時は住民が要望し周辺になじむデザインを抑えたものが実現できたとしても、その後の修繕工事などで、住民に説明なく、勝手に変更されてしまうようなことはございますか。当初の住民が合意したような意匠を守っていけるものですか、景観条例の枠組みだけでは難しそうです。また、周辺環境に影響があるダクトなどの設備機器や、交通安全維持のために住民と合意した内容について、それを長期的に維持する仕組みはあるのでしょうか、現状を教えてください。
次に
エ 市が目指す良質な街づくりを推進するには、地権者との連携も重要と考える。土地開発に対して必ずしも専門家ではない地権者が中長期的に不利益を被ることが無いよう駅前センター地区まちづくり推進事業のような適切な支援が必要だと考えるがどうか。
です。地権者の土地をまとめて共同化をはかったり、適切な規模の商業施設を誘致するような取組をされていると伺っていますが、連絡を取れない地権者の方々がいたり、様々な理由で連携が難しいということはございませんか。地権者の方にとっても、隣接地にどのようなものが建つかわからない状態で自分の土地だけの活用を実施するのはリスクが伴います。周辺地域や市のあるべき姿との連携しながら開発を行う方が、中長期的に不利益を被るリスクは少ないと考えますが、いかがですか。まして、地権者は街づくりや土地開発に対して必ずしも専門家ではないでしょうから、個別で悩まれているということはございませんでしょうか。
中期実施計画をみると、「駅前センター地区まちづくり推進事業」という、地権者による土地活用を促進するとともに、本市の中心核にふさわしい景観等に配慮したまちづくりを促すため、勉強会の開催や地権者組織の設立支援、建築ガイドラインの策定をおこなう、という事業を平成25年まで実施されています。以降は実施の計画はないということですが、中長期的には地権者の財産を守ることにもつながるであろう、この取り組みをもっと積極的に実施すべきだと考えるがいかがでしょうか。また地権者だけではなく、周辺住民(自治会、管理組合)との意見交換の機会の場を設けるなども必要だと思いますが、いかがですか。以上、質問1の1回目の質問を終わります。
(再質問)
以上で、質問1の質問を終わります。
コメントを残す