児童急増問題の検証と対策 ~小学校区変更の経緯~

児童急増問題を発見してから、何を訴えてきたのか

昨年6月、住民基本台帳(2016年4月の在住児童数)を基に6年後の児童数を計算して愕然としてから、レター等をつくり政治的な呼びかけを行って来た児童急増問題。

第一セクターの人間としてご批判も受けながら、こんなゲリラ戦なども行いました。当時市は「住民誘致は継続するが質は量を整備した後」という見解であったためです。

住民誘致するなら質にコミットする姿勢が必須。これを多くの方に分かっていただきたかったし加勢してほしいと思っていました。


・子ども達の保育・教育の質についてコミットしてほしい。
・人口・児童推計に関しては絶え間ない検証を行い、今後の見通しについて積極的に説明責任を果たしてほしい

※検証としている理由は、流山市の広大な開発面積を考えれば、人口推計を当てるのは困難だと思っているからです。当たる当たらないを評価するより検証と対策をしっかりすべきと考えます。詳細はレターを参照「こちら」。

議会活動のあらゆる機会(一般質問、予算・決算審査、委員会、窓口etc.)で訴えていきました。特に12月議会では、おおたかの森駅市有地1ha活用事業の審議があり、上記主旨を付帯決議として提出、議決に至っています「詳細はこちら」。

1 市有地活用事業にともない子どもの保育環境や教育環境への影響が懸念されており、保育ならびに教育施設整備と質の向上に向けて、絶え間ない検証をおこない、その改善に努めること
2 行政は、新市街地周辺の区画整理に伴う住民誘致施策と今後の人口・児童推計に関して積極的に説明責任を果たし、市民の不安解消に努めること
3 当該市有地に集合住宅を建設するにあたっては、集合住宅の課題の一つとされているコミュニティ形成の新たなモデルを構築するよう努めること

市が軌道修正:質にコミット&検証と積極的な情報公開する方向性に

誤解の無いように申し上げますが訴えたのは私だけではございません。各議員の訴えの積み上げもあり最終的に軌道修正する方向性になりました。振り返ればこの半年間で多くのことが進んで来たように思いますし、市の大きな方向修正に感謝しています。

(質にコミット)
・学童の定員と入所数を公開、量を拡充するとともに、質を担保するためのガイドラインの策定(ちょうど国のガイドラインの通達があったためこれと連動)
・保育園の質を担保する第3者評価の導入

等。

(検証と情報公開)
・児童推計は3年先までしか行わなかったものを、6年先までを推計し公表
・おおたかの森小学校の増設、新設校設立の方向性示唆、学区変更 
・統合型地理情報システム(GIS)を導入、住民基本台帳と連動させ街の成長を機動的に検証できる体制を整える 

等。

学校区の変更は、急増対策の結果

前置きが長くなりましたが今回の学区変更は上記のような経緯で児童推計の検証をし、うった対策の1つです。

学校区の変更はこちらです。

変更しない場合、小山小学校の児童数は6年後に2000人越え。

変更した場合の推計はこちらです。

受け皿側の八木北小学校については、これを機に課題をチェックし改善につなげて行ければ思っています(先日の運動会では、校舎やキャパなどを把握するために見学に行ってきました)。

今週末説明会が予定されていますのでご参加頂き、ご意見・ご要望についてはお伝え頂ければと思います「こちら」。

なぜもっと早く対策が出来なかったのか

学校区変更に伴いなぜもっと早く対策が出来なかったのかという、お叱りの声が私の元に届いております。私も同じ考えに基づき全力で訴えてきました。具体的内容は下記ですが、特に②については他の多くの議員からも指摘が上がり現在は改善の方向に向かったと考えます。よって今回の校区変更は一定の評価をしております。

①児童推計の検証を小まめに行い、マンション等の大規模開発行為に関する事前協議に活かす(マンションや住宅販売のパンフレットなどに学校区を明記しないように指導)。
➡12月議会で指摘した結果、現在はパンフレットに明記しない、或は校区変更の注釈をつけるように指示しているとのこと
②もっと先読みして、早めの対策(増設、新設、校区変更など)を行う
➡3年先から6年先までの推計に変更、今できうる対策について先手を打つ。

また、以前多くの住民の方からご要望のあった都市の成長抑制(住宅開発抑制)については「抑制はしない(出来ない)」という正式な回答を得ています。流山市はつくばエクスプレスの整備と住宅開発を一体的に開発してきている歴史があることから(「大都市地域における宅地開発および鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法(宅鉄法)」を根拠)、都市計画制限による中長期的に良質な街づくりを目指しながらも緩やかな成長を目指していくという方向性です。
 
住宅が売れないとなれば莫大な負債を抱える可能性もあり、大きな痛みを伴う覚悟も必要になります。(どの程度のリスクなのかは随時調査、情報公開を求めていきます)

若い世代の人口増は、自治体経営の根幹を支えるものだから歓迎すべきで、足りない点があれば改善していくという考えが根底にあります。
 
とすれば、事実について客観データを公開しながらしっかりと説明した上で選んでいただく、足りない点があれば伝えて改善する誠実な姿勢が求められます

これについては、市からは一定の理解を得られたと考えておりますので、今後も目を光らせ、子ども達にとって、より良い環境を守って行けるよう頑張ります。

お気づきの点がございましたらご連絡いただければ幸いです。

4 件のコメント

  • おおたかの森の小学校不足問題と解決方向性を広報する為に、この情報をマンションコミニティ掲示板に貼付して宜しいでしょうか?

  • 6年間推計では足りないでしょう。なぜかというと新築戸建、マンション購入で転入する際は「母になるなら流山」という謳い文句に誘われてのこと。購入・入居時点で生まれている、もしくは妊娠している子供が就学するまでの計算をしないと、就学までに学区変更が発生することになります

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    CAPTCHA