NPO法人 志塾フリースクールにヒアリングに

先日、大阪府を中心として活動を展開している NPO法人 志塾フリースクールにヒアリングに行ってまいりました。写真は志塾の山本了輔氏と田重田勝一郎氏です。

志塾フリースクールは、1997年に大阪で開校した20周年を迎えるフリースクールです。学びたいけど学べない、人と交わりたいけど自信がないなど様々な悩みを抱えた子どもたちに、学校の代わりとして教育をする場づくりをされています。

私は、学校に足が向かない子ども達が学べる場の選択肢は少ないと常々思ってきました。

子ども達は自分が「楽しい!」と思えることがあれば、自然に学ぶようになると思うのですが「楽しい!」と思える場や人というのは相性があるものです。

フリースクールは「気持ち」でやられている所も多く、そうなると理事長なりのポリシーなどが色濃く反映されることが多いので、合わない子もいるだろうなと思っていました。その点、志塾フリースクールは、ニュートラルでビジネスライクで論理的な話が出来る所で好感が持てました。ガバナンスもしっかりしてそうです。
 
志塾では、体験を通じて自分が好きなものに気づき、それを追求していけるような環境を多数用意されています。見学させていただいた施設の2階にはバンドセットが設置されていましたが、スタッフの方々の特技を持ち寄って様々なイベントも企画されているようでした。
  
理事長の山本了輔氏は若くてとても優秀な方ですが、昔はやんちゃな時期もあったようです。恩師の先生から半ば無理矢理学校の生徒会をさせられた時、阪神淡路再震災に遭遇しボランティア活動に従事した折、人の温かさに触れ、人のことを少しずつ考えるようになったとのことです。

多くの方が意気消沈される環境の中でカウンセラーの先生に出会い、その活動に感銘を受け、カウンセラーになりたいと大学では心理学を専攻されたとのこと。フリースクール業界の中で、ご自身の原体験が不登校でない所も特徴的だと感じました。

通学型のフリースクールとしては月額29000円(入会金などは別途)と比較的リーズナブルです「こちら」 
また、学生寮型のフリースクールでは、通常は月15万円にもなるのが相場ですが、料金を伺うとこちらもリーズナブルでした。料金は直接お問い合わせください「こちら」。

不登校児通所事業や、高校中退・不登校フォローアップ事業や、高校生の居場所づくり事業なども行政から受託されています。専門職顔負けの重篤ケースの対応は感銘を受けました。重篤ケースほど専門性が必要ですが、行政特有の縦割りが邪魔する場合もあります。民間の機動力を活かし、かつ素晴らしいコミュニケーション力で重篤ケースに逞しく対峙されていました。
 
しかしながら、全体経営の持続性を考えて行政受託は全体の4割と決めているそうです。4割であれば他の事業で何とかやっていける、行政依存が高くなりすぎると行政事業を受託できなくなった時に経営が成り立たなくなる。フリースクールにいる子ども達に迷惑をかけるということからでした。

学習支援は勉強のみならず子どもの心や社会性を育む必要性がある場合も多々あるため難しい事業と言われています。自立を目指して活動してきた志塾では現在20歳を超えて残る生徒はいない、自然に学校に戻ったり就職していくとのことでした。

是非とも彼らのような実力とパワーのある方が関東にも進出してほしいと感じました。

流山市でも貧困対策の1つとして学習支援を実施していますが塾に委託していますが、しっかりフォローできているのかチェックしていきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA