会派視察で大阪府地域サポートステーションに行ってきました。市民で詳しい方に「この施設の受託事業者は斬新な取り組みをしているよ!」とご紹介いただいたのがきっかけです。

地域若者サポートステーションは、働くことに悩みを抱えている15歳~39歳までの若者を対象に就労支援を行う施設です。キャリアコンサルタントなどによる専門的な相談、コミュニケーション訓練、協力企業への就労体験ができ、全ての都道府県に設置されています。

これら支援のゴールは「就労」ですが、就労に結びつかない理由は様々あるため「就労」がゴールとなる目標設定やプログラムの仕立てでは本質的な改善につながらず、家族や本人が辛くなるケースも多いのでは?という疑問を持っていました。

しかし、大阪府地域サポートステーションの運営事業者であるNPO法人 HELLOlifeの理念や事業内容をみると「こちら」、これまでの常識を凌駕する内容!!。キーマンと噂される古市邦人氏に是非お会いしたいと思いました。ちなみにホームページのデザインもうっとりする位、素敵です!!

念願叶いました♪ ツーショットで写真を撮らなかったことが悔やまれます。。。

1人1人に寄り添い、面接の手前の自己や仕事の理解を手厚くサポート

素晴らしかったところは、働く前のもっと手前にある、社会の中で生きる術についてのサポートを丁寧にやられていることです。
就職が難しい方の中には、社会経験が少ないことから自己や仕事への理解が足りず、何をしたいか・向いているか分からないという方がいます。

(当たり前ですが)自分が何をしたいのか、何に向いているのかが分からないと職探しは難しい。
そこで、利用者に対し自己理解を促すためのカウンセリングや少人数制のセミナー、経験を積み上げるための豊富なボランティア活動、仕事体験が手厚く用意されていました。

カウンセリングも多様で、自らも発達に課題があるカウンセラーがいたり、臨床心理士含む多様な専門性をもつ方もいて「こちら」、1人1人の多様な個性に伴走できる体制を整えている印象を受けました。グループカウンセリングも取り入れ、同じ立場の他者とコミュニケーションをすることで自己理解が進むよう工夫されているとのこと。

就職に向けての応募にあたっては、空白期間が長いと履歴書(書面だけ)でハネられてしまうこともあることから、履歴書なしの職場体験を通じてお互いを知り合う取り組みを実施されていたり、就職後の離職防止のためのアフターフォローも行われていました。職場体験を通じての就職では、就職1年後に8割という高い定着率を実現できているそうです。素晴らしい。

就職経験が少なくブランクが長い方(ひきこもり)への支援

中々就労に結びつかないタイプは「就業経験が少なくブランクが長い層(ひきこもりなど)」です。この支援ビジョンについて課題提起含め、ご共有いただきました。

このタイプの方は、キャリアコンサルティングだけで安定就労につなげるのは難しく、発達に課題を抱えている方もいるため、医療・福祉との連携をしながら、
「定年まで非正規雇用のまま働き続けなければならない」
「就労そのものにハードルが高く、継続的に働けず、将来的には生活保護に」という課題に向き合う必要があり「ゴール=正社員」という支援では限界があると言います。

福祉就労という道もあるのですが、最近では精神障害や発達障害が自認する人も増えており、2040年には460万人に達すると(現在は約200万人)推計される中、社会保障が持たなくなるのでは?保証が薄くならざるを得ないのでは?という将来的なリスクを懸念されていました。とすれば、世の中の働き方の構造自体を変えなければならないという仮説が立つわけで、新しい支援のあり方を模索されていました。

提言①:非正規雇用でも幸せに生きられるようなサポートは出来ないか?

年収200万円以下の非正規雇用でも幸せに生きられる道を作るため、住宅支援事業を立ち上げられたとのことです「こちら」。

収入が上がらないなら固定費を下げればいい。幸い日本はこれから空き家は増えてい行く時代ですから、これを安価で貸し出せる仕組みを作れれば、住宅費が抑えられ、収入は少なくても余裕をもって家庭を作ることが出来るかもしれない。

DIYも教え自ら改修できるようにし修繕費用を抑える。企業にも出資いただき社宅のような形で家賃を一部補助してもらう。その企業に就職した人は安く住める、という仕組みです。素晴らしいです。

提言②:今の自分のまま、出来る分だけ働ける支援

サポステの利用者の中には、コミュニケーションの訓練をしても変わらない方が増えていると言います。昨今の人不足で売り手市場という環境も影響しているかもしれません。
そこで、コミュニケーションに課題があるままでも働ける、メンタルが不安定でも調子のよい日は働く、という選択があれば!ということで、最近うまれた様々なWebサービス(以下)を活用し、
例えば「先の予定が不安で決められない」という方でも働ける可能性を広げていこう「多少でも働いていける」という自信の積みかさねていこう、その方が幸せに生きていけるし、そのサポートをしていきたいとのことでした。

○ メルカリ
○ CrowdWorks
○ UberEats
○ Lancers
○ coconala

提言①、提言②については、正社員にこだわらないキャリア形成は、個人的に興味がありまして。地域でキャリアを紡ぐことが出来たらと市民活動も続けてきたので、古市さんの今回の提言は非常に勉強になりました。

提言③:ひきこもり状態の方へのアウトリーチ

ひきこもり長期化の課題は困難者にリーチが出来ていないという所が問題であることはよく知られていることです。よって、既に地域に根付いているお寺とのコラボレーションを試行されていました。地域拠点であるお寺が機能として持っている人とつながる場として連携し、現代におけるお寺・サポステの在り方を模索しているとのこと。

社会保障費が毎年5,000億円上昇する中、公だけで機能維持するには限界があります。だからこそ地域資源と連携してより良いサービスを提供したいと考えているようでした。

主体者の年齢が若いということもあるからなのか、限られた予算の中で効果を最大化できる方法をしっかり考えられていました。中長期的な視点でも先読みがしっかりなされ、道を切り開いていこうという気概を感じました。頭が下がる思いです。こういう事業者にお会いすると元気を頂きます。

とにかく産み出されるものが美しい

HELLOLifeの総合拠点は1FがBOOK&CAFEになっていて、とてもおしゃれな空間です「こちら」。2014年、GOOD DESIGN賞も受賞されています。

ニート100人会議を通じてハローワークについての印象を集めた際、病院みたい匂いがするとか、叱られたりというマイナスの印象で、ハローワーク自体「行くのが恥ずかしい・情けない所、失業者のレッテルをはられた等」散々なイメージであったことから、デートでもいけるハローワーク、レッテルがはられないハローワークにしたかったとのこと。素敵すぎる。。。GOODデザイン賞を受賞したのも頷ける。

ここで出会って結婚した人もいらっしゃるらしい。「就職が決まると次は恋愛がしたくなるようです」という言葉が印象的でした。素敵。

しごとフィールドは、みんなが集う=公園をイメージした明るい空間に

大阪府のサポートステーションも明るい空間が広がっていました。コンセプトは「公園(多くの人に来てもらいたいから)」とのこと。

掲示物に目をやると「レモンスカッシュを飲みながら、17人の転職経験者とキャリアチェンジを考える夏」。企画も素敵「こちら」でした。

働きたいママたちのコーナーもございました。キャリアカウンセリングは勿論こと、一時保育がある上に、保活相談まであるなんて手厚い!と感動しました。

中小企業人材支援センターや企業主導型保育の相談窓口なども併設されていて、「しごとフィールド」という名前がぴったりの場所です。

多目的トイレはLGBTに配慮した「みんなのトイレ」が設置されていました。何から何まで最先端。

今度大阪に行くときは「デートでもいけるハローワーク」を覗いてみたいです。

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