令和元年9月の一般質問では、教師の働き方改革について提言を行いました。
一般質問録画は「こちら」です(※InternetExplorerか携帯でご覧ください)。

働き方改革を推進する理由は、流山市は児童急増で、今後3校も学校を新設する状況であるにも関わらず、先生のなり手が減っていること(採用倍率が低下する)に伴うリスクに備えたいからです。魅力的な労働環境を整え、教育の本質に向き合う時間を多く取ることで、生き甲斐をもって働いてほしいと思うからです。

転入増の様子がわかるデータをご紹介いたします。これは転出入人口を8年間の時系列で示したものですが、転出は例年維持に対して、転入は右肩上がり。この傾向をみると今後は想像を逸した状況で人口が増えていくと予想されます。

一方で、教師のなり手不足が懸念されるデータを紹介します。これは公立教員採用選考試験の全国の倍率の推移(実線が中学校、点線が小学校)です。就職倍率は右肩下がり(千葉県も同様の傾向)です。ある県では小学校の採用倍率が1.2倍となって過去最低を記録したという報告もあり深刻です。

Q1.教師の働き方改革を進める目的は何か?

流山市は児童が増えていますから、教員確保は必須ですから、流山市は踏み込んで働き方改革を進める必要があるため、目的がしっかりしているかを確認しました。

教師の働き方改革を進める目的は以下。
①教職員が疲労や心理的負担を過度に蓄積し、心身の健康を損なうことのないようにすること(心の余裕)。
②教職員が研修、授業準備などの時間を確実に確保できるようにすること(効率化)。
②長時間勤務やむなしとするこれまでの価値観を見直すこと(意識改革)。
④教職員が自らの人間性を高め、児童生徒に対して効果的な教育活動を行うことができるようにする(自己研鑽の時間を生み出す)。
⑤教職員を目指す若い方々にとって魅力ある職場にすること(教師不足改善に貢献

Q2.流山市の時間外勤務の実態は?

流山市の時間外勤務は千葉県平均より少ないということですが、今後は競合地域である東京と比較することを要望しました

時間外勤務を行っている流山市の教職員の割合(令和元年6月)
月45時間超過割合】小学校:49.2%、中学校:64.6%
月80時間超過割合】小学校:無し、中学校:0.4%。
月80時間を超えて時間外勤務を行っている教職員の割合は千葉県平均よりも下回っている。

Q3.学校業務の適正化に向けて、勤務時間外の留守番電話を導入されたが、導入後の課題は?

ある方から「保護者が困っている」という声を頂いたので質問しました。こういった取り組みは、主旨(教師の労働状況改善)をしっかり伝える必要があると考え質問しました。

各学校で夕方18時ごろから翌朝7時ごろまで留守番電話を設定している(本年度4月から導入した)。
効果
業務に集中できるようになり、退勤時間を早めることができるなど、教職員の働き方改革の効果が得られている。
問題と対策
●一部の小学校では、保護者の方から緊急時の電話も留守番電話対応になってしまうという声が上がっている。この問題に対し、各学校では相談は連絡帳などをご活用いただき、学級担任から保護者の方々に折り返し電話を求めるなどの工夫を行っている
児童生徒の生命や安全にかかわるような緊急時には市役所に電話をいただき、その後教育委員会から各学校の管理職へ連絡することになっている。保護者には文書で通知済だが、再度保護者に周知徹底していく。

※児童生徒一人一人の対応はさまざま。教職員も絶対に留守番電話の設定時間に対応しないというような姿勢ではない。場合によっては夕方以降も対応できる体制をとっている。しかしながら、多くの児童生徒を担任は一人で担任しているため、1対1のやりとりが複数になると対応し切れない部分もある。まずは、留守番電話の運用を前提として、よりよい保護者との信頼関係を構築できる方法を工夫して、引き続き研究を進めていきたい。

Q4.ICTを活用した業務改善支援について、校務支援システムで効率が上がった所、カバーできていない所は?他のシステムとの連携のための入出力仕様は?

効率化が図れたところ
成績処理や通知表、指導要録、出席簿など諸表簿作成を効率的に行い、名簿や生徒の成績を一元管理することで事務の効率化が図られている。成績などの個人データの持ち出しは原則禁止しているため、職員室内で仕事を進める必要があるが、児童生徒に関する成績などの個人データが1カ所に集約されているため、校内での情報共有や情報管理が飛躍的に向上した。
カバーできていなところ
①出席状況の自動入力には対応していない。
②(教職員が行う校務の中では実現できているが)保護者向けへのプリントの配信などペーパーレス化や自動計算によるアンケート回収には対応していない。
③連携のための入出力仕様について、現在の校務支援システムは他のシステムへ連携するためのデータ出力を行うことが可能。しかし多種多様なデータを自動で読み込むには改良が必要で費用対効果の検討が必要。

Q5.ICTを活用した業務改善支援について、学校と家庭をつなぐ情報共有システムの試験導入を始めている横浜市の事例を参考に、流山市でも導入を検討してみてはどうか。

このシステムには以下2つメリットがあります。
①欠席連絡が24時間自動受け付けすることが出来、欠席連絡のやりとりに時間がとられている先生の負荷を低減するものです。この仕組みは、電話での自動応答に対応している所が素晴らしい点です(ご家庭にパソコンが無くても使える)。
②学校情報のデジタル配信です。子どもがプリントを無くしたりすることがあると思いますが、こういった事がなくなります。

横浜市での先行事例については、同市教育委員会へも確認の上、同市の導入会社に直接来庁していただき、説明を受け、導入システムについて把握している。教職員からは、朝の授業準備など時間の確保が進み、保護者からは欠席連絡が確実に行えるようになったという意見があると聞いている。学校と家庭がともに協力し、子どもたちの教育に携わっていくことを基本とし、システムを導入したことによる保護者の負担軽減、教職員の業務改善がどれくらいあるのか、また費用対効果がどの程度あるかなどを検証していく。

Q6.テレビ会議での個人面談を研究してみてはどうか。

これは難しいかな・・と思いながら保護者からの要望が強いので聞いてみました。

保護者の方との個人面談については、学級担任と保護者の方が直接顔を合わせ、相互の教育について理解を深め、協力体制を構築することが重要。テレビ会議での個人面談によって学校へ足を運ばなくてもよいという利点も考えられるが、保護者にインターネット環境を整備するなどの負担を強いる面も考えられる。また、学校から保護者の方の足が遠のいてしまい、連携が図りにくくなることも懸念されるが、保護者と教員がふだんからコミュニケーションを大切にし、さらに連携が深まり、日常的な情報共有を図っていく方法について研究を進めていきたい。

近藤からの要望
共働きが増えており、先生と中々会話する時間も余裕も無い。保護者はメールで問い合わせをしたいという要望があるが、先生はメールには齟齬が発生しやすく抵抗があると考えている方が多い。よって、テレビ会議は、これを補完するようなシステムだと感じる。研究を続けてほしい。

Q7.小学校でも、教科担任制の導入を積極的に導入検討しては?

小学校での英語やプログラミング教育が必修化されるなど、さらに専門的な指導による教員の質の確保が求められている。専門性を要する英語やプログラミング教育などの授業準備に教員が時間を割かれ、負担感が増えることも懸念されている。現在流山市では全ての小学校で音楽や書写、図工、英語、理科などの一部の教科や学年において教科担任制を実施しているが、児童の発達段階に合わせて学級担任制と教科担任制の利点を考慮し、さらに学校の実態にあった運用を研究していく。

Q8.学校をサポートする専門スタッフの配置、特に職員室業務アシスタントや、ICTサポート人材をもっと充実してはどうか

大規模な学校がありますが、プリントの印刷だけでも膨大な量になること、また、今後は無線LAN環境やタブレット導入などが予定されていますが、この運用のサポート面の人材確保が必要だと思い提言しました。

現在千葉県では、教職員が行う事務作業を補助する専門スタッフとしてスクールサポートスタッフの配置を進めている。流山市には、平成30年度はおおたかの森小学校に1名、令和元年度はおおたかの森小学校、それから南部中学校に1名ずつ配置されているが、来年度以降さらに多くの学校に配置される予定。県への増員要望をさらに行っていく。県での整備状況や効果を検証していくが、教育委員会として市独自に事務作業を補助する専門スタッフを配置することは現時点では考えていない。

Q9.県への増員要望を行う際、根拠をもって要望するか

しっかりとした根拠を示さないと要望しても難しいのでは?と感じたため質問しました。

勤務の実態については各校状況が違う。
規模が小さい学校
教員の数が少なく、一人の教員が行う校務分掌が多くなっている
規模の大きい学校
例えばプリントの印刷が非常に多くなる、膨大になる

スクールサポートスタッフを要望することにつきましては、教職員の在校時間、児童生徒への指導時間、教材研究ができる時間の確保などの実態、学校からの要望を調査した上で、千葉県へ配置要望していく。

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