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【視察レポ】香川県の高松丸亀町商店街の再開発

2017年7月19日
約 1 分

中小企業庁のセミナーで地方創生の成功事例として高松丸亀町商店街振興組合理事長の古川康造氏のお話を伺ってから(以前のレポは「こちら」)「絶対に会派メンバーと視察に行きたい!」と思ってから2年、やっと実現いたしました。

高松丸亀町商店街ではバブル時代に一気に駅前周辺の土地が高騰。居住者は都市から郊外に流れました。さらに瀬戸大橋が開通したことで大手資本が流入すると、地元商店街が衰退。固定資産税は11年で11分の1に激減、ピーク時から7割減となりました。

香川県は市街化調整区域に開発を許した事もあってか、都市が広域に無秩序に広がった結果、行政コストは6倍になりました。

荒廃した駅前の再開発し、競争力のある商店街の復活、スプロール現象をコンパクトシティにと、これを民間主導で実現した素晴らしい事例です。

土地所有者と利用者を分離、商いはプロに任せる

街区ごとに地権者の共同出資会社を設立、定期借地権し、限定60年で地権者に土地の利用権を放棄していただきます。その上に共同ビルを建設して街づくり会社に運営を委託します。

この街づくり会社は、商業ビルの運営管理者、施設管理者、テナントリーシングの専門部隊、販促のプロ集団です。

土地を購入すると、その投資費用を改修するために上階に建て増しする必要がありますが、投資リスクが大きくなります。賃貸とすることで初期投資が減り、商店街は4階、その上に住居が5階、計9階程度で収支が合うという事でした。

バラバラの土地をまとめることで利用効率を図り、地権者には運営収支に応じた配当金を支払う仕組みになっています。

いかに居住者を取り戻すかを考えつくしている

商業施設の活性化となると交流人口を増やすことを考えがちですが、居住者増の施策がずらりでした。
地権者が何をやりたいかではなく、徹底的なマーケティング調査を行い住民は何が欲しいのか、どんな街に住みたいかを妥協せずにリーズナブルに実現していました。

1つ1つ取った手段が素晴らしいのでご紹介したいと思います。

「歳をとると丸亀町に住みたいよね」と言われるような、高齢者にとってのパラダイスまちをつくる
高齢者が一切車に依存せずに、歩いて生活できるまちを目指しているとのこと。
中間階に病院をつくり、在宅で高度医療、終末医療まで担保されている状態をつくっています。

5階以上が高齢者専用の住居になっています。今後は1Fカフェ店舗に、1人になっても食に困らないよう、まかない料理を振る舞うサービスも企画しているとのこと。
現在マンションを作れば作っただけ売れる状況だそうです。5F以上はセットバック、通りからは目立たないような設計になっています。

②消費者のニーズ「休憩できるスペース」に答えるために法律の柔軟な解釈を引き出す
「商店街は休憩できるスペースがないから行かない」という声を受け、建物を後退させ民地を道路の一部として提供。そのかわりに公道にベンチや鉢植えを置かせてもらい、消費者にとって居心地の良い空間にしているそうです。

③イベントがやりたい市民のステージをつくる
自らが主催してきたイベントは商業活性化には残念ながらつながらなかったそうです。
イベントを主催したい市民は沢山いたため、建物をセットバックしたことで民間も土地を提供し、大きな空間をつくったとのこと。イラストレーター、イベントのプロ、音響装置のプロなどをプロパーとして雇用し、イベントをやりたい市民をサポートすることにしたそうです。

大空間を実現するドームは閉開式にするとお金がかかるため、2重構造に。リーズナブルに採光と風の吹き抜けを実現しています。

④創業支援 まちのシューレ963
クリエイターの集団によるセレクトショップ。クリエイターが一般社団をつくって運営されているとのこと。場所代などは無料で提供(投資)、3年で見事黒字化。生活を豊かにする提案がどんどん生まれているとのことです。

開発効果

固定資産税ベースで考えれば、従前年間400万円が、3600万円に増(従前比は900%)。7つの街区全体がすべて整えば、現在納めている税に加えて、さらに税として国、県、市には10億円が返るとのことです。

補助金を投資と位置づけ回収出来ているかを、しっかりチェックしており素晴らしいと感じました。
2年前にお話を伺った際は、民間の投資が始まるかはこれからとの事でしたが、現在では周辺にマンション建設も続々と予定されているようです。結果が出たんですね、すごい。

需要量に見合った開発&需要に見合った投資

人口から必要な商用床を割り出し、丁寧なマーケット調査をしながら開発を行っていることが素晴らしいと感じました。今後日本は急速な人口減少社会を迎えるので、短絡的な投資&開発はリスクになるからです。

住民主導で作った地区計画

高松市丸亀町商店街は、住民主導で地区計画がつくられたそうです。これで景観が将来にわたって守られる、、すばらしい「こちら」。

街づくりは50年とか100年責任を取らなければいけない仕事で4年の審判があるような組織体制ではできない、という言葉が印象的でした。
私達のやるべきことがより分かってきました。

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