近藤の政策 その2  50年後も価値のある街づくり

近藤の政策 その2 50年後も価値のある街づくり です。

無題

皆様、日本は住宅が財産にならない・・という話、ご存知ですか?

4年前、私がマンション管理組合の理事長になった時、勉強しなければと、色々と書物を読みあさっていた際、衝撃を受けた一番最初の論文の一説をご紹介します。

日本は様々な要因で住宅が15年程度で価値が半減してしまうため、富を築けない。建物の価値が減価しない欧米諸国の住宅とは雲泥の差。

(出典)なぜ日本は豊かになれないのか(日本の住宅事情からの考察)「こちら」です。

皆様も何となく感じていると思いますが、日本では新築住宅の方が価値が高い(傾向にあります)。
勿論、街の価値は価格だけで決まるものでは無いのですが、街の価値を表す客観的な指標の1つであることは間違いないです。

想像してみてください。

3千万円で住宅を購入して、15年後も価値が落ちないとしたら、住宅ローンで返したお金は「貯金」をしたことと一緒。こうなれば、人生設計は大分変わりそうです。

人生、何があるか分からない。

今は幸せでも、パートナーと死別するかもしれないし、転居するかもしれない。何か他の仕事にチャレンジしたくなるかもしれなし、老後の住処として別の場所を考えることもあるでしょう。
その時に、相応の価値で売れるか売れないかは、大分違うと思います。

ちなみに、欧米諸国では住宅価値が守られる傾向があります。
昔、WEBで調べてみたことがあるのですが、アメリカのある都市の住宅で、2000年築と1950年築の中古住宅が同額で売られているのをみた時はびっくりしました。

欧米諸国は日本とは雲泥の差で行政権限が強く(全体計画を逸脱した建築は許可されない)、メンテナンス技術も高いなど、統一的な街並みを作り・守る仕組みが整っており、住宅が資産化する(中古住宅価格が落ちない)ようです。

日本はどうでしょうか。

個人の財産権が強い日本では、個別最適で開発が進みがちです。
街の計画に合わないとしても(法律さえ守っていれば)「建てちゃえダメ!」とは中々言えないのをイメージしていただければと思います。

地権者の方にとっても短期的には良くても将来的には街全体としての価値が失われ、自分の資産も落としてしまうということで、このことは歴史も証明しています

日本は、高度成長期に新築住戸を大量供給しました。市街地が無秩序に広げられる中で、立地条件や質が悪いものも多く再利用が難しい状況になりました。今は人口減少時代ですから、そういった条件の悪い住宅は引き継ぎ手がなく放置となり、空き家が増え街は荒れていく。

では、流山市はどうでしょう。

流山はベットタウンです。悪い歴史を繰り返さないよう、良質な街づくりを徹底して行う覚悟が必要だと思います。
(ちなみに、住宅統計調査では、流山でも空き家は10%、5年前に比較して1%増えています)。

流山市は、様々な制約がある中にあっても、良質な街づくりを行うために、様々な工夫を行ってきました。

開発によって失われつつある緑を住宅街にも残していく仕組み「グリーンチェーン戦略」や、街の環境悪化の原因となる極小住宅を防止するため「住宅区画面積の最低限度」を決めたり、美しい街並みを維持するための景観条例やガイドライン、良質な街づくりに誘導するための都市計画制限、住民参加の街づくりを実現するための仕組みを規定する「流山市街づくり条例」などです。

私はこの取組みを評価し、街が長期的な価値を維持するための政策をさらに進めます。
現在、取組んでいるのは下記!一般質問でぶつけて回答を得ながら、窓口でも提案活動を行っています。

・良質な景観維持のため、街の景観になじむ広告物を奨励する仕組み作りを行います。
・街のルールを守らない事業者の罰則徹底(と強化)を目指します。
・中古住宅の価値維持のため、子育て応援マンション認定制度を中古物件にも適用できるよう働きかけます(マンション内の世代構成維持の取り組みは重要です)。
・地域社会の住民自治と行政による自治の円滑化を図ることを目的として、マンション管理組合を町内自治会と同様に扱える仕組みを整えます。
・住民主体の街づくりを推進するため、住民が街づくりを学び参画する機会を増やします。
(子育て中の親でも参画できるよう託児も利用できるようにします)

街づくりや都市計画については、多岐にわたる知識が必要なので、大学時代に使っていた教科書を読み返しています。今後も勉強を続け、効果的なものはどんどん提案していきます。

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