保育園における質の向上策と業務効率化について ~平成31年第1回定例会 一般質問~

量が急増している場面においては、質の低下をチェックするリスクヘッジ体制を取っておく必要があります。他自治体では保育園内での不適切な養育の報告もあるため、質の維持・向上策について質問しました。

【前置き】
保護者から保育園に関する相談を受けるが、一部の保育園では、保護者の不安に寄り添っていない対応があり、その中には保育園の運営に心配な園もあるのではないか?と心配がある。

先日参加した勉強会では、保育士がしつけの名のもとに不適切な養育が行われている事例を知った。①不適切な養育をしているのが特定の保育士であり、虐待をされているのが特定のお子さんということもあって、問題に気付いていない保護者も多いこと、②言語力が十分でない子どもの証言をベースとしているため立証がそもそも難しく、声を上げる保護者はクレーマーだと言われかねないという構造的な問題も抱えており、問題を深刻化している。

流石に流山市ではこのような深刻な事例は無いと思うが、保育士が次々と辞めていく、心配毎を相談しても取り合ってもらえなかった等、心配の声を伺うこともある。

質の向上にものすごく努力されている園も沢山ある中、一部の問題事例が紹介したような深刻な事態に発展しないように、運営の適正をチェックし問題があれば早期に改善させる市の役割は重要

そこで、まず保育園の質の向上策について質問する。

【質問】第3者評価と監査の状況は?

Q.第3者評価の実施状況は?
A.保育施設において第三者評価が実施されるよう、平成29年度から実施した保育園には最大30万円の補助金を支出。
平成29年度に実施した施設は4園であったが、今年度は7園から実施予定であると補助金の申請を受けている。今後も評価の実施を各保育園に勧めていく。また、評価項目のひとつである、安心安全な福祉サービス提供のための組織的な取り組みに資するよう危機管理能力の向上を図るための研修会を開催した。

【質問】保護者からの苦情対応は?

Q.保育園の質に関するクレームには、どのようなものがあり、どう対応してきたのか。 市は保護者の立場で丁寧な聞き取りを行ってきたか、園に立ち入って確認をしてきたのか。
A.利用者からは、保育所における保育、給食、駐車場利用等様々なクレームがあり、個別に対応している。一部には、利用者と施設の思いや考えの行き違いによるようなものがあり、施設側に対応の改善を求めることが多い。保育園には、事実の確認、対応策や再発防止策の確認実施について、施設長を呼び出すか、施設に立ち入って行っている。

Q.保護者の苦情に対して事業者は適切に処理する必要がある。実施されていることを確認しているのか。改善が難しい例もあったと把握しているがどうか。改善に向かわない理由は何か。
A.市が把握した保護者からの保育所に対する苦情や要望については、真摯に対応するようお願いしている。保育所が対応した内容、その後の保護者の様子は確認している。
解決に時間を要したものや、保護者の理解がなかなか得られない事例はある。多くの場合は、事業者が最初に苦情を受けた時に、どこまで保護者の気持ちをくんでいたのか、保護者の求めに対応できること出来ないことといった対応をより丁寧に行うべきであり、市としてそうした対応を事業者に強く求めいく。

Q.問題の報告がある法人に対し、指導監査は行ったか。他市では現地指導は計画を立てて定期的に行っているが、本市ではどうなのか。
A.苦情や要望などへの対応は、指導監査ではなく解決に向け個別に行っている。
施設への監査については、児童福祉法に基づく県による指導監査は1年に1回、書面と現地調査を年度により交互に行っており、現地調査の際には市職員が同行して運営状況を把握している。
子ども子育て支援法に基づく指導監査では、集団監査として年に2回全施設に集まってもらい、通知事項の周知を徹底させているが、定期的な実地監査は行っていなかった。次年度から、市の実地監査を定期的に実施するよう準備していく

Q.実地監査はどの程度実施したか。第三者評価、児童福祉法の監査や子ども・子育て支援法の監査をどう行っていくのか。
A.子ども子育て支援法に基づく定期的な実地監査は行っていない。事業開始の許認可条件などを継続的に確認する児童福祉法の監査、施設で提供されるサービスやそれに関する費用を確認する子ども・子育て支援法の監査は、それぞれ法律の目的を達成するために行われているものと考える。
また、第三者評価は、統一した項目であり他との比較が利用者にも事業者にも可能となるものと考える。
監査や評価は、それぞれの規定や手続きに則り実施されるものであり、適切に実施していくべきものと考える。

【近藤からの要望】適切に実施していくべきもの 、ということだが、評価や監査が重複しており、効率性という面で問題視する声もあります。重要なことは流山市として品質管理体制が住み分けられ、整理されているということが重要なので、是非効率的・効果的な適切実施をお願いする

Q.監査で問題があった保育所に対し、事業者選定時の評価に反映できないか。
A.保育事業者を公募し選定する場合には、選定の基準を設けて審査を行っている。監査結果は、事業者が実施している保育実態を把握したものといえるので、今、監査を実施していったのちに、選定基準への活用を検討していく。

Q.千葉市では実現している保育施設での虐待を連絡するフォームを創設することはできないか。
A.保育所について苦情やご意見は、市長や担当課宛のメール及び電話などの現在の方法で対応できる。早急に通告フォームを設置する考えはない。

【近藤からの要望】現在の仕組みで対応できるという事で、承知した。虐待発生の構造を踏まえると、特定のお子さんに集中したりすることから、保護者が孤立している可能性もある、ということも念頭に置いて、丁寧な聞き取りをお願いする。

【障害児の受け入れ体制は?】

Q. 発達に課題を抱えているお子さんに対する保育園の体制は?
保育は手をかければ色々なことが出来る、お話をすれば様々な力が芽生えていくのに、決められた配置の職員では出来ない。問題行動が多い子につきっきりになり、一方でその他の子も見なければならない状況の中、つい大きな声を出してしまって心を痛める、という話も伺う。市の対応は?
A. 発達の気になる児童を保育している保育所に対しては、一定の条件のもと、公定価格における加算、補助金、つばさ学園における巡回相談等を活用していただくとともに、保護者と協議をしていくことになる。発達の課題には、専門性が必要な事柄もあるため、関係機関と連携をとり対応している。

Q.保育園連絡協議会からは加配の要望があると聞いているが、どのような内容で対応はどう考えているか。
A.保育士を加配した場合に受けられる千葉県の補助では、受け入れ児童数が増えて加配人数を増やしたとしても、一つの保育所で一人分しか補助がないため、加配を増やした場合の補助を求められている。
現行の補助制度外への補助の実施には、財政負担を伴うことからすぐさまに実現することは難しいものと、要望には回答した。
発達の気になる児童・障害のある児童の保育の難しさについては、十分に認識している。
保育所でお子様を安心安全に保育するために、保育所入所申込み時に児童の状況を詳細に聴き取り、保護者の希望ができるだけ叶うよう努めている。

Q.流山市は民営化も進んでいて財政面においてはバランスのいい保育園整備を進めてきたという歴史もあるが、こういった所の対処は難しいと聞いてしまうと、残念に感じる。
流山市民間保育所協議会からの要望は、民間の保育園でも対応していきたい、という前向きな声だと思うが、今後、この声をどう受け止めていくのか?

A.研究していく。

【質問:待機児童対策と質の担保を両輪で実施する方策は?】

Q.総括的に、待機児童対策に傾聴しすぎるとバランスが崩れる側面があると思うが、質の担保のためにはどのようなことが必要か
A.保育所に入所希望している保護者にとって、待機児童対策が重要であり、入所が決まった保護者にとっては、保育の質が大切となってくることをしっかりと認識することがまず必要。
質の確保には、十分な保育士の確保が必要。その為に、支援策として実施しているものは、当面継続していく考えです。実践される保育については、各種団体が行う研修の利用や市も研修を企画し機会を設けることや、目指すべき保育施設に求められる基準をまとめた「保育の質のガイドライン」を示しながら研鑽し、利用者からの苦情への真摯な対応を維持しながら、質の確保を図っていく。

【質問:IT技術を使った行政効率化の進捗は?】

Q.人工知能による問い合わせサービスの導入は難しいのか?
A.平成29年第3回定例会の一般質問でお答えしましたとおり、人工知能による問い合わせサービスにつきましては、保育課への問い合わせの多くが保育所の入所利用調整にかかる事柄であり、相手の方と聴き取りながら判断する部分をシステム化することは、現時点でも難しい。
Q.入所手続きに関する自動化は?
保育所入所システムが導入された事例を研究し、来年度予算にシステムの導入費用を計上した。このシステムを活用することで、入所手続き事務を効率化し、窓口対応の時間を確保しまして、幼児教育の無償化に伴い想定される新たな保育需要への対応を行っていく。

【最後に、近藤からの要望】
子育てというのはこどもの年齢で育成の仕方がどんどん変わる。親御さんも目の前のことに一杯一杯。子どもはモノではないし、1年1年が本当に大切。行政や保育事業者は、長い経験によって、その1年、どう関われるかで子どもの成長が違うということを知っている。よって行政こそ、質に対して前のめりになってほしい。流山市の子育て環境に期待している方々に、共に豊かな子育てができたと感じて頂けるよう、努力いただくことを要望する。

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